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君と出逢って:貴嶺と×××

「君と出逢って」を手に取って購入くださった方、本当にありがとうございます。
また、私の本を購入しようと思っていただき、ありがとうございます。
エタニティに公開している番外編を読んで下さった方も、本当にありがとうございます。

普段はサイト更新しませんが、出来れば少しでも感謝を返したいと思い、更新しました。
「君と出逢って」の純奈と貴嶺の小説、書籍の続きを書きました。
ドイツについた翌日、その後、という感じです。
エタニティの番外編と合わせ、楽しんでいただけたら嬉しいです。よろしければお読みください。



――――新婚、ってこんなもん?

 三月二十八日に結婚したばかりの、高橋改め、新生純奈。その二週間後、四月に入ってから、旦那様の赴任先であるドイツに渡った。そして昨日めでたく、身体も結ばれたわけだけど。男の人がまるっきり初めてだった純奈としては、昨夜からの経験が濃すぎて、どうにもならない。

 

 ご飯を食べて、アレなことをしてそして眠って。もちろん、深く眠りについたのは時差ボケみたいなものもあるけれど、何より飛行機の中でまったく眠っていないから余計で。

 しかも、その余計な感じにアレなコトをしたため、と思うとループする言葉の羅列なわけで。

 ごちゃごちゃしているけれど、一度整理しよう。

 

 ドイツに昨夜、到着した。いろんな失敗を重ねた純奈を、旦那様はそれは本当のヒーローのように空港まで迎えに来てくれた。それから、旦那様は純奈に食事を食べさせ、ビールを飲ませた。今思えば、それは配慮だったのかもしれない。

 そして、初めての、エスイーエックスと書いて、エッチなアレ。旦那様が触れる手や唇に、感じさせられた。そんな彼の大きなアレに怖くなって少し駄々をこねたが、痛みを伴いながらもしっかりとバージンを喪失。純奈の身体の中をいっぱいに埋めた旦那様のアレに、痛かったくせに感じさせられ。人生で初めて、快感とその先に伴う開放感を経験した。

 それが昨日の夜のこと。そして今日、と言えば。

 朝ごはんを食べた。後片付けをして、テレビを見ている旦那様の隣に座った。でも、お腹いっぱいになって眠くなり。旦那様に膝枕をしてもらうと、純奈はちょうどイイ場所に触れてしまった。そうしたら、男の人のアレが大きくなってしまい。ソファーの上で、しかも下着のクロッチをずらして、身体同士が繋がった。繋がって、一度達した後に、身体を繋げながらベッドへ連れていかれ、下着を脱いでから改めてエッチなアレ。

 そのあと、キスをしたりしながら、身体を抱きしめられていたら、入れないから気持ち良くさせて、と言われ。旦那様の手管で気持ち良くさせられ。最後には純奈から旦那様のを入れてほしい、と言ってしまい。

 もう、指一本も動かせない、と言う感じになった後、人生初めてのピロートーク。純奈もまた、夏はクーラーをつけて抱き合おうとか、わけわからんことを言ってたりして。そうしたらまた、旦那様が純奈を欲しがり、エッチなアレを繰り返してしまい。

 

 長々と反芻してしまったが。体力を奪われるほどに、これでもかと思うほどに、愛された。目ダヌキの、男性経験がない純奈が、である。

 目が覚めた時はとっぷりと、夕方になり。外は暗くなっていた。そして、隣には誰もいない。

「朝から、いったい何度、ヤったんでしょう……? もう、本当に、貴嶺さん……うう」

 怠い身体をどうにか起こすと、裸ではなかった。しかし、ショーツは着ていなかった。

 裸ではなかったが、ワンピースではなかった。

「うう……こ、こんな、彼シャツってやつですか……?」

 貴嶺が今日の朝着ていた、飾りボタンの付いたデニムシャツ。まぁ、もちろん純奈の手は見事に隠れていて、引っ張ると膝上までの長さがある。

 「美穂は、たしかにテクなしじゃなさそう、って言ったけど……」

 友達の美穂が言った通りかもしれない。初めては痛かった。でも、気持ち良かった。

 プシュー、と蒸気を噴きそうな感じになり、足を引き寄せ、体育座り。しかし起きているのが怠いため、そのまま横になり、布団を引っ張る。貴嶺のシャツを見て、これを着せられたんだな、と思いながらきちんと洗濯してアイロンかけないと、と思う。しかし、着せられたなんて、まったく覚えていない。

 足の間はまたサラリとしている。きっとまた拭かれたんだ、と思うと恥ずかしさがこみ上げ、布団の中で丸くなった。

 蕩かされて、溶かされて、本当にずっと、昨夜から。受け入れたのは初めてだったのに、貴嶺のテクとでもいうのだろうか? それに純奈はまぁ、乱れた、だろう。

 そうして感じるのは、純奈の身体の中。違和感を感じるのは、身体同士が繋がった場所だ。

「どうして……?」

 恥ずかしさで顔が赤くなる。まだ、中に、いるような感覚。そして多少の痛みは、彼から身体を貫かれた証拠として、留まっている。布団を引っ張って、全部を隠し丸くなった。実際はいないのに、身体の中で貴嶺の感覚を感じると、身体が疼きだしてしまった。

「わたし、……変だ」

 どうしよう、どうしたらいいんだろう、と思っていると布団越しに部屋が明るくなったのが分かる。普通に足を伸ばして寝ていれば狸寝入りもできるだろうが、今は丸まっているので、一度起きたのだと分かるだろう。

「純奈さん?」

 今日の朝と同じように、ベッドに座っただろう貴嶺が、布団をポンポンと軽く叩く。顔を合わせられない、と思いながら純奈はさらに布団を引き寄せて丸くなる。

「朝から食べてないでしょう? ……大丈夫ですか?」

 答えないで、ただ深呼吸。朝から食べていない、と言われれば確かにお腹がすいていた。言われて気が付くのも変だけど。しかし、今は食べるよりもそっとしておいてほしい。

 だって、何度もアレなコトをして。自分から、してほしい、と言ったのも恥ずかしくて。貴嶺が求めた方が多いけど、でも、でも、と心の中で悶絶。

「純奈さん?」

 無理、ちょっと待って、と思った。さらに布団を引き寄せると、少し強めに布団をベリッと剥がされる。

「あ……っ」

 純奈はとりあえず、シャツの裾をサッと直した。そして、貴嶺を見上げると、眼鏡のブリッジを押し上げる。

「大丈夫ですか?」

 純奈はいろいろ考えて悶絶していたというのに、貴嶺ときたら、相変わらずの冷静さ。表情もほとんどなく、声に抑揚もなく言われて、純奈はさらにううっ、となってしまう。

「へ、平気です」

「そう、良かったです。何か、食べませんか?」

「………………夜ご飯、作った、とか?」

 純奈が怖々顔を上げて聞くと、あっさり答えた。

「はい」

 純奈は妻だ。なのに、二度も旦那様にご飯を作ってもらうとは。

 起き上がって、謝ろうとしたら、旦那様が先に口を開く。

「作った、というか……カルテスエッセン、ですけど」

「かるてすえっせん?」

 起き上がって、目を丸くしている純奈の髪の毛を、整えるように旦那様が触れる。

「冷たい食事、という意味です。生野菜のサラダと、ハムとチーズ、ライ麦パン。切っただけの食事だから、簡単に作れます」

 切っただけ、と言うけれど。でも、そんな、用意をさせてしまって、なんて役立たずの妻だ、と落ち込んだ。

「すみません! 私、なんでも貴嶺さんに、させてしまって……」

 ベッドの上で頭を下げると、キレイな指が顎を持ち上げた。

「謝ることはないでしょう。身体は? 本当に平気ですか?」

 こくん、と頷く自分に、なんて乙女なんだ、と顔が少し熱くなってくる。

「身体、また、拭きましたか?」

「ええ。シャワー、浴びますか? 温かいタオルで、ほぼ全身拭いたんですが」

 カーッと顔が熱くなって、両手で顔を覆う。

「や、やめて下さい! 恥ずかしくて、死ぬ!」

 ほぼ全身、なんて酷い。純奈が正体をなくしているうちに、なんて。

「でも……すごく、その……」

 なに!? と思っていると、貴嶺が溜め息。

「というか、いろいろ、しすぎて……」

 目だけを出して、その言葉を聞いて、もう、どうしても死にそうな気分。ナニ?! と心の中で何度も何度も叫ぶように言う。

「ワンピースも、下着も洗濯してます。替えの寝巻、あります? 起きるなら、シーツも剥がしたい」

 シーツも、多分、アレでお洗濯が必要、ということだ。

「……ワンピース、ない。……し、ショーツ、欲しい」

「まだ、乾燥中です。下着はスーツケースの中ですか? よかったら、食事の前にシャワーを浴びてください。そのころには、乾燥が終わるでしょう」

 眉を寄せて貴嶺を見上げる。テキパキと、なんだか大人の対応をされているみたい、と思いながら純奈はうなずいた。

「シーツ、私が洗濯します……どうせ、わ、私が……汚したと思うので」

 きっと、アレだ。純奈の感じすぎたアレがシーツを汚したのだ。超絶恥ずかしい。貴嶺は涼しい顔で、なんでもしているけれど。

「洗濯機、使い方、分からないと思います」

「へっ?」

「洗濯機も乾燥機も、そのほか全部、ドイツ仕様です。ドイツ語で表記してありますし、水事情も日本と少し違うので、洗剤もいろいろあるんです」

 なんて致命的な。ドイツ仕様で、ドイツ語表記で、水事情があるから洗剤がいろいろ。使い方が分からないなんて、これから主婦業をするにあたって、どうすればいいんだ、と思う。

「だから、今日の洗濯は俺が。明日、全部レクチャーします」

「…………何もできない奥さんですね、私」

 かなり落ち込む。確かにここは外国で、なんでも初めてはあるけれど。エッチなアレも初めてだから、あとでどう振る舞えばいいのかわからないし。なんでもさせているこの状態は、いいのかさえも分からない。

「それは、そうですが……」

 あっさりと肯定されて、言葉がグサッと刺さった気分。そんなに言わなくても、と思って下唇を噛むと、さらに貴嶺は言葉をつづけた。

「何もできないのは、俺のせいなので。本当は、今日、教えようと思っていたんです。でも、朝からずっと、俺が抱いてばかりだったから。自分でも恥ずかしいです……すごく、がっついてました」

 目を伏せて、眼鏡を押し上げて、溜め息。表情は変わらないから、感情が読みにくいけれど。

 そういえば旦那様は口下手だった。上手く言えない、と自分で言うのは本当なのだろう。何だか時々、分かり辛いときがあるから。

「年甲斐もありません」

 そうして微笑んで、もう一度溜め息をついた。

「シャワーを浴びてすっきりしたら、食事にしましょう。その間に、シーツは綺麗にしておきます」

「シーツ、私、剥がします」

 だって、自分が、と思うからだ。純奈が言うと、貴嶺は苦笑して首を振った。

「大丈夫ですから」

「でも、私が、絶対に……よ、汚したと……」

 顔を赤くして言うと、頬を大きな手が撫でる。

「それは、俺がしたからでしょう? それに、あなたのだけじゃないので」

「……え?」

「俺のもあります」

「貴嶺さん、の?」

「はい、俺のも」

「え? なに?」

「……なに、って……精液の話でしょう?」

 マックス全開で顔を赤くしていると思う。そんな、精液だなんて、と思う。でも、純奈が言い出したことなので、これは貴嶺を責めるわけにはいかない。

 貴嶺は、純奈の顔を覗き込んで、それから髪の毛に触れて、頭を引き寄せる。

「あんなに、可愛く感じてくれて、嬉しい。だから、もっとしたくなって。この人は初めてなのだからと思っても、止められなかった」

 頭を撫でられ、片方の手を繋ぐ。見上げると、貴嶺のキレイな顔。

 それが近づき、キスをされ、受け入れる。深くなっていくキスに応え、唇をずらしながら息をすると、身体が疼いてくる。

 貴嶺に身体を作り変えられたようだ。昨夜から今日にかけての、短い間に。

 身体の力が抜けて、背がベッドにつく。その間も繰り返し、深いキスをし、そしてゆっくりと濡れた音を立てて離れた後、純奈は足を摺り寄せてしまった。

「そんな顔を、しないでください」

 唇を舐めて、濡れているのが分かる。もっと欲しい、と思う純奈はどこか変になったのかもしれない。

 貴嶺が純奈の身体を抱きながら起こして、そのまま子供のように抱っこされた。されるがままになっている純奈が行き着いた場所は、浴室。シャワーブースの前。

「シャワーを浴びて。それから、食事です」

 身体を下されて、シャワーブースのドアを開けられる。ブースの中のタイルは湿っていて、貴嶺も使ったのだと分かった。

「すみません、貴嶺さん」

「謝ることはないです。じゃあ、待ってます」

 頭を撫でられて、貴嶺は浴室を出ていく。

 純奈は貴嶺のシャツを脱いだ。そため息をついて、温かいお湯をだして。それからそこに体育座り。

「わ、私、やっぱ変! もっとキスして欲しかったなんて! わーん! どうしちゃったわけ?!」

 顔を覆いながら、わーん、と思う。乙女全開になった自分がどこかおかしい。

 それでも何とか立ち上がり、身体を洗い出すと、腰がだるくて立っているのがちょっと辛い。内腿は軽く筋肉痛だし、まだ身体の中に、貴嶺がいる気分は抜けない。

「本当に、どうしちゃったわけよ……?」

 しっかり身体を洗って、そして浴室から出て。仕方がないので、もう一度貴嶺のシャツを着ることにする。

 髪の毛を乾かすのも億劫で、そのまましっかりタオルドライして、浴室を出る。そうするとタイミングよく、貴嶺がシーツを抱えて浴室の前にいた。

 そういえば、洗濯機などがどこにあるかもわからないことに気づく。

「髪の毛は?」

 乾かしてないのか、と暗に言われて、だって、と思う。

「なんだか、億劫で……」

「そうですか……じゃあ、乾かしますよ。戻って」

 貴嶺から言われて、素直に浴室へ戻る。

「シーツは? お洗濯……」

「あとでいいです。それと、これ、乾きました」

 ワンピースとショーツ、そしてブラ。きちんとたたんで渡されて、うう、と思う。

「着替えてどうぞ」

 そんな、と思いながら見上げると、貴嶺がシャツのボタンを外した。

「ま、待って!」

 その手を止めると、首をかしげる。

「あなたの裸、知ってます。このシャツに着替えさせたの、俺ですよ?」

 眉を寄せて、見上げて、さらにボタンが外されるのを見る。スナップボタンがパチパチと音を立てて外され、袖を抜かれると全裸になってしまった。

「だから、そんな顔を……何かしたくなるでしょう?」

 言いながら、純奈の頭にワンピースをかぶせる。そして、ブラジャーを両手に通されて、これ以上は、と思って背を向ける。

「じ、自分で、着ます!」

 ブラのホックを留めようとしたけれど、こんな時になかなか留まらない。貴嶺の手がそれを見かねたのか、ホックを留めてくれた。どうにかワンピースに腕を通し、ショーツを身に着けるために屈むと、腰が怠くてうまくかがめなかったけれど、どうにかショーツを身に着ける。

 そうしたところで、後ろから抱きしめられる。濡れた髪の毛を左へ全部寄せられて、耳の後ろにキスをされた。余韻が残っている身体は、息を詰めて目を閉じてしまって。

「俺は、どうかしてます。こんなに女性が欲しいと思うの、初めてです」

 貴嶺の言葉に、顔が熱くなる。こんなに素敵な人が、こんなに欲しいのは初めてだと、純奈に言う。ウソじゃないよね、本当だよね? と思う。浴室の鏡越しに見える貴嶺は、ウソをついているように見えなかった。

「髪の毛、乾かします」

「そうですね」

「ご飯も、食べます」

「ええ」

「終わったら、ね、眠りますから」

 何を言っているんだ、この口は。これじゃ、誘っているみたいだ。

 やめろ、このバカ純奈、と心の中では叫んでいるけれど。

 でも、そう思っても、貴嶺の体温も、貴嶺の重みも、純奈は好きなわけで。というか、本当に、一晩と一日程度で、貴嶺に身体を作り変えられてしまっているから。

「俺は、悪い男ですね。七つも年下で、初めてのあなたを、何度も、好きにして。純奈さんはなんとも思わないですか?」

 言いながら、ドライヤーをセットするのを見て、純奈は首を振る。

「それなら、私も、負けてます、ので……きっかけは貴嶺さんかもしれないけど、私それ、受け入れてるし。き、気持ち良くなっちゃって、私こそ、いろいろさせて、ダメな奥さんになっちゃってますし」

 貴嶺は純奈の言うことにため息をついた。

 そして苦笑してドライヤーのスイッチを入れた。

「………この後も、セックスを仕掛けるかもしれませんよ?」

 髪の毛を乾かし始めたので、耳元で言われる。貴嶺の低くて良い声が、耳に響いた。

「そんな、でも……貴嶺さんに迫られちゃったら、私……」

 まったく本当に、何を言っているんだろう。純奈は、貴嶺が好きだ。でも、好きだけじゃない何かを感じている。好きだから、もっとこう、何かを感じたい気分で。それが、貴嶺の身体で感じられるのを、純奈は分かっている。でも、しかし、本当に、昨日まで処女だったくせに、なんだろう、この感情は。

 純奈の髪の毛はすぐに乾いてしまう。だから、ドライヤーもすぐに済んだ。

 鏡越しに貴嶺と目が合って、それから後ろを見ると、貴嶺が身をかがめて純奈にキスをする。その体勢がきつくて、貴嶺の方を向くと抱きしめられ、キスが深くなっていく。

 純奈は貴嶺の背に手を回し、シャツをキュッと握る。そうしていると、純奈の身体が浮いた。

 広い洗面台と設置してあるテーブルは、日本仕様ではなく、ドイツ仕様。純奈一人そこへ乗せられても余裕だった。

 キスが濡れた音を立てて解かれて、貴嶺は頬に、頬を寄せて言う。

「すみません」

 頬にキスをしながら純奈のワンピースの裾から、手が入ってくる。内腿を撫でられ、ショーツに手がかかる。いったい今日は何度、下着を脱いでいるんだろう、と思う。ワンピースはたくし上げられ、腰のあたりまで捲り上げられた。

「貴嶺さん……」

 名を呼ぶと、小さくキス。それから貴嶺は自分のパンツのボタンを外す。それから純奈の身体の隙間に、手を這わせて、純奈と視線を合わせた。

「入れていいですか?」

 たったキスだけで、内腿を撫でられただけ。たったそれだけのことで、純奈の身体は反応していた。でも、昼間のように、蕩けてはいない。

 困った顔をすると、貴嶺が内腿を親指で撫でた。

 貴嶺を受け入れるのはいい。でも、痛いのは嫌だ。

 そう思っていると、貴嶺がさらにワンピースを押し上げ、足の付け根に両手で触れた。下を見ると、純奈のソコは暴かれた状態。

 眉を寄せて、貴嶺を見ると、キスをされた。足の付け根に触れながら、純奈の足を開いていく。もう、隠すとか、できなくて。純奈は顔を反らした。大腿を撫でながら、両手が純奈の足の下に差し入れられ、開いたままの足をホールドするように、腕が絡まる。

 貴嶺の顔が目線の端で、ゆっくり下がっていくのが見える。

 なんて恥ずかしい行為なんだろう。何回もされているけれど、そんなところに顔を埋めてしまうなんて。

「っ……!」

 下唇を噛む。

 柔らかい舌が、純奈の秘めた部分すべてを舐め上げる。秘めた部分にある、尖った部分を吸われて腰が揺れる。しっかりとホールドされている足は、どうにもできなくて。純奈は片手を貴嶺の肩に、もう片方は洗面台についた。

 舐めるソノ部分からこみ上げるものを噛みしめ、貴嶺の肩をギュッと握る。

「貴嶺さ……っんん」

 舌が、純奈の身体の隙間に入って、それからまた舐め上げて。

「も、や……だ」

 純奈が音を上げると、最後に尖った部分を吸って、顔を上げる。貴嶺の唇が濡れていて、それが純奈のだと思うと恥ずかしい。

「なんで、それ、するの?」

「痛くないように、って顔をするからです。これが一番、濡れるでしょう?」

 言いながら貴嶺がパンツのジッパーを下げる。そうすると、下着の布地を押し上げている、大きなモノが目に入る。

「本当は、したくない? 私の、ソコ……」

 キレイな部分とは言えない。昨夜された時も、すごく思ったこと。純奈の身体を、高めて貴嶺を受け入れやすくするように、と思うけれど。本当は、したくないかも、と。

「バカなことを。俺が、したいからしてるのに」

 したいから、という言葉に羞恥心と、熱くなる顔を感じる。

「あなたのここは、綺麗です。何度も、したくなる」

 そうして貴嶺の親指が、純奈の秘めた部分を下から上へと触れ、最後に尖った部分を回すようにして触れる。そうされるともちろん腰が揺れるわけで。

「腰、揺れてます」

 耳元で微かに笑った声。だって、と思う。

「そ、それは、貴嶺さんが……っ」

 するから、と言いたかったのに、指が隙間を撫でるから言えなかった。

「俺が触れるからですね」

 頬に音を立ててキスをされて、それから下着を下げる。

「いつか、俺のもしてください」

 貴嶺の爆弾は、純奈の心の中に投下され、爆発する。

「え……そ、それは……あの、えっと……」

 言いたいことが分かる、と言うように苦笑する貴嶺は純奈の唇に、小さくキスをした。

「ええ。でも、当分は、もっと、セックスに慣れましょう。お互いに、お互いの身体に」

 そうして、ほんの少しだけ身体を離し、貴嶺は反応しきった自分のモノを手で持った。お腹に付きそうなそれは、硬そうで、すごく大きくて。

 純奈は、それが、純奈の身体の中に入る過程を、見てしまった。

 純奈の中に、硬くて大きくて、奥まで届く長いモノが入ってくる。

「痛くないですか?」

 溜め息のように言われて、貴嶺の腰が純奈の身体にぴったりと重なる。

「……っ」

「ああ、狭くなった。感じてますか?」

 貴嶺が、純奈の足を抱えるようにして、腰を揺すった。

 堪らなくなって、純奈は貴嶺の身体にしがみつく。お互いの身体がこれ以上ないくらい密着していた。

「たか、ねさ……っ」

 名を呼ぶと、腰が揺すられる。断続的に揺すられ、純奈はさらに貴嶺にしがみついた。

「あっ……あっ!」

 腰を揺すりながら、キスをする。

 キスを解いて、貴嶺は笑みを浮かべた。

「可愛い、純奈さん……あなたのせいだ」

 そんなことない、と言いたい。

 でもそんなこと言えない。

 ただ、貴嶺の名を呼ぶだけ。

「あ、貴嶺さん、貴嶺さん……っ」

 今日は一日、貴嶺と×××をして。

 怠い身体をさらに怠くして。

 でも、この心地よい疲れにどっぷりつかるなんてことは、ないわけで。

 貴嶺の身体にしがみつき、名を呼び、乱れて。

 ドイツで過ごす二日目の夜も、熱い時間となっていった。

 

 

 その翌日。

 

「これは、水の石灰化を中和する洗剤です。洗濯機の温度の設定ができます。温かいお湯で洗うと汚れ落ちはいいですが、水が石灰化するので、カルゴンを入れます」

 テキパキとレクチャーされるのは洗濯機の使い方。

 朝の九時に起こされ、ご飯を食べさせられ、十時過ぎにはレクチャーが始まった。

 洗うのは、昨夜洗い損ねた、アレなシーツ。

 一度に言われるとダメなので、純奈は貴嶺に言う。

「メモ取っていいですか?」

「どうぞ」

 メモを、と思ってとりあえずバッグの中に入っている、ノートを取り出す。ドイツに行くために下調べしたものを書き留めたノートだ。まさかここでも役に立つとは思わなかった。

 言われたことをノートに書き留め、これを見ながら次は洗濯をしてみよう、と思う。

「今日は、スーパーに行きませんか?」

「スーパー?」

「食材がもうありません。買い出しです。水は、買ってこないと飲めませんから」

「え? ああ、そうですね。沸かすと、大変なことになる?」

「そうです。身体が平気なら、歩きますが……大丈夫です?」

 そこで、顔がちょっと熱くなった。

 今日の朝、純奈は貴嶺の前で、盛大に腰が抜けて、こけた。

 だって、何度も、腰をあれだけ揺すって突き上げられたら、誰だって。

「大丈夫、です。きょ、今日は、アレ、なしですよね?」

「あれ?」

「…………せ、セックス」

 エスイーエックスと書いてSEX

 貴嶺さんと×××的なことは、と心の中で呟くけれど。

 というか、セックス、と言ったその自分に恥ずかしくなる。

「それは、無理です」

 はっきり言われて、顔がさらに熱くなる。

「ああ、言い方が、悪かったです。無理、というか、俺が、すみません……何だか、まだ」

「ええっ?! ウソだ!」

 あれだけやっておいて、エスイーエックス。

「ええ、本当に……自分でも、どうかしていると思います。でも…」

 表情は読めない。眼鏡を押し上げて、純奈を見る目は、怯むほどキレイで。こんなイケメン様と、目ダヌキ純奈は、何度も何度も熱い時間を持っていた。

 いまだに夢かも、と思うが、足の股関節から内腿にかけて、筋肉痛。足の間のあらぬ部分を使うアノ行為に、まだ満足していない、なんて。

「あなたが、可愛くて。休み中は、付き合ってください。申し訳ないですが」

 そうして頭を下げる。

 こんなことで頭を下げるなんて、なんだよ、と心の中で叫んだ。

「わ、私、あの……こんな大人な関係初めてで……なのに、そんな」

「すみません」

 さっきから、なんだか本当に。

 口下手だからか、言っていることはストレートだが、分かり辛い。

 付き合ってください、って?

「えっ、エスイーエックスに? 付き合う?」

 純奈は思わず、脳内で浮かんだ言葉を言ってしまった。

 そうすると貴嶺は、瞬きして、そして。

「ははっ!」

 これ以上ないほど、破顔した。声に出して笑うなんて、ないのに。

「エスイーエックスって!」

 貴嶺がそう言ったので、純奈は自分が変なことを言ったせいだと分かった。

 口元に拳を当てて、まだ笑っている。

 だから、純奈は顔が真っ赤になってしまう。

「わ、笑わないで下さいよ! だって、エスイーエックスでしょう!」

「ええ、はい、その通りです。間違ってませんね」

 笑いをどうにか落ち着かせて、それから笑顔のまま頷いて。

 それから純奈を子供のように抱き上げた。

「わっ!」

「純奈さん、あなた、本当に、可愛い人です。エスイーエックスで、乱れるあなたも可愛くて、エロくて好きですが。今のあなたも、相当可愛い」

「ど、どこが?!」

 フツーの女、目ダヌキな純奈だ。

「すべてが。だから、全部が欲しくなってしまうのかもしれない」

 キレイな目が、純奈を見つめる。

 純奈は、その目線に赤くなる。

「スーパーに行きませんか? 奥さん」

「は、はい」

「あと、市場にも行きましょうか」

「う、あ、はい」

「そのあと、エスイーエックスに付き合ってくれませんか?」

 貴嶺はそう言った後、すぐに、また思い出したように笑う。

「初めてのフレーズだ」

 あはは、と笑うのを見て、くそう、と思う。

「だ、だから、間違ってないでしょう?!」

「ええ、間違ってません」

 そうして笑って、純奈の頬を撫でて。

「いつまでも抱っこしていたいが、それだと行動ができませんね」

 純奈を抱っこから降ろすと、腰に手を回す。

「帰ったらまた、お願いします」

「な、なにを?!」

「だから……エスイー……ダメだ、可笑しくて言えない」

 こんなに笑う人だったとは。

 普段の表情からは測りかねる、貴嶺のこの爆笑具合。

「も、もう、わかった! 出かけましょう! 私バッグ取ってきますから!」

「ええ。そうしましょう」

 どうにか笑いを引っ込めて、と言う感じで。

 純奈はバッグを取ってきて、貴嶺を見上げる。

 貴嶺は、口元に笑みを浮かべて。

「俺、一生分笑った気がします」

「あっそうですか!」

「大好きですよ、純奈さん」

 その、何気ない一言に。

 ポンッと赤くなるのは、毎回のこと。

「あなたは?」

 聞き返されて、しどろもどろになるのも、毎回のこと。

「う、あ、えっと、わ、私も」

 微笑む貴嶺に、ドキドキするのは、毎回どころか、いつものこと。

 ほんとうにもう、どうしてこんな人が。

「貴嶺さん」

「はい?」

「何でもありません」

 言うのをやめたのは、言わなくてもいいと思ったから。

 あなたと結婚して幸せです、なんて、言う機会はいつでもある。

 それはまだ始まったばかりの、夫とこれから築くことを夢見る、純奈だからこそかもしれない。

 大好きですよ、貴嶺さん。

 心の中で言いながら、初めてドイツの街を歩く純奈だった。


☆読んでいただきありがとうございました。

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